拝啓 天神様

三つの赤い橋を渡るあの子は、驚くほど緊張の面持ちで。
五人の肌を刺す気持ちの良い寒さが、画面越しにひんやりと伝わってきて。
息を吸うのすら阻まれるような、不思議な空間。
遥か離れた遠の朝廷、どこまでも神聖なあの場所に、私も確かにいた気がする。

普通は、お参りなんてたださっさっさっと祈るだけ。
でも彼女達はまず、自らをアイドルたらしめる沢山のモノノフを引き連れ、ずっとし続けてきた彼女達なりの芸能活動を示してみせた。
そして、ももいろクローバーZのことを歌う「灰とダイヤモンド」を、神様の目の前で、一本のピアノに乗せて、堂々と奉納した。
その上でしっかりと頭を下げた。

これだけ、これだけ誠意のある子達なんです。
どうか彼女達を芸能人として、ずっとお護り下さい

霧が晴れた向こう側
綺麗事だけじゃなかった
でもまけないよ どんなにすごい風や
砂にまかれても

彼女達の決意は、きっと伝わったことでしょう。
歴史に名を刻む道のりを、どうかお護り下さい。